唇。

姉は、事務所近くのマンションに帰り、あたしは一時間掛けて実家へと帰り着いた。


暗い。


…ああ、今日はお母さんは夜勤か…。


看護士の母。
台所へ行って、お鍋を確認すれば肉じゃが。


(美味そう…。)


ちょっと気分が上昇。
ルンルン気分でコンロに火をつけ、パパッと部屋着に着替える。
テレビを付ければ、大好きなお笑い番組がちょうど放送されていた。
ご飯をよそって、お味噌汁と肉じゃがもつぐ。
冷蔵庫から牛乳を取って。


「いただきます。」


一人で寂しくご飯をつついた。
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