憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
アメリカの一般的なティーンのクリスマスパーティーがコレじゃないよね!?

AQUAでがっくんが主催するパーティーしか知らないココには比較の対象になるものがない

シャンパングラスにはキラキラ光る琥珀色の液体が注がれ、目の前には"チョコレートファウンテン"

大きなテーブルには、沢山の料理と色鮮やかなケーキが並べられている

「食べなきゃ損よね~」

ハンナはニコニコしながらお皿を取り、料理に手を伸ばしている

ココはグラスをテーブルに置き、別のグラスに水を注ぎ、手の前にあったカップケーキに手を伸ばした

外は氷点下の雪景色なのだが、この中はとっても暖かい

・・というか暑い

みんな半そでやノースリーブなど真夏の格好だ

エコって知らないのかな?

ココはそんな事を思いつつ、カップケーキに口をつけた

ハンナはシャンパンに口をつけたのか、既に顔が赤くなっている

それはハンナだけじゃなくて、ここに来ている大半が飲んでいるんだろうな・・とココは思った

ココもハンナに見習い、お皿に料理をとりわけ、食べる事にした

その間にもハンナの知り合いが大勢声を掛けてきたが、ココは知らない人たちなので、ハンナを視界に捕らえつつも視線を合わせることはなかった

ハンナに声を掛けにきた人の大半は、一緒にいるココと親しくなろうとしていたのだが、そんな事ココは気がつくわけもなく、そんなココの様子にハンナは苦笑いするだけだった

しばらく飲んで食べていたココは

・・・人間の生理現象

トイレに行きたくなったので、ハンナに声を掛け、一人廊下にでた

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