憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
「もう、賢ちゃんやめてよ~」

とココ

「そんな寂しいこと言うなって・・」

と賢治

そんなふたりのやり取りを見ていた潤也と姫花

「つーか、何? あの記事マジなわけ?」

と潤也の声が低くなる

姫花の顔をも強張るが、賢治はそんなふたりを見て、フッと笑うだけだ

ココは何のことかわからず、きょとんとするばかり

「つーか、マジだと思うわけ?」

と賢治

「そういう事じゃねーし」

と潤也

「アレは足かせにしかならない記事よ?」

と姫花は賢治から目をそらさない

「「「・・・・・」」」

お互い様子を伺うかのような沈黙を破ったのはココだった

「っていうか何の話?」

きの抜けたその発言に一気に場の空気が緩む

「お前、今日なんも言われなかった?」

と賢治

「なんもって? 何の話?」

そんなココに

「コレの話」

と潤也がネットのコピーを机の上に出した

ソレを手に取り、写真を見たココは

「あ~ これ? これがどうかした?」

と興味もなさそうにまたすぐに食事を再開したのだった
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