幼かったあの頃
それから、私達は気まずくなってしまった。


顔を見たくなくても同じ教室で

おまけに隣の席で。


目を合わせることができなくて

2人での会話も弾まず。


そんな異変に周りが気づかないわけもなく…

ついに紗枝に

「2人とも何かあったの!?」

と突っ込まれた。

「「えっ?」」

動揺する私とたっくん。

「だって前みたいにじゃれあったり言い合いしたりしてないし。」

「いや、じゃれあってた覚えないし…。」

苦笑いの私。

「とりあえず何かあったんでしょ?七海が何かするようには見えないし…たっくん、何したのかなぁ…!?」

紗枝の疑いの目がたっくんに向けられた。

「おっ、もしかして愛の告白!?」

淳が話しに加わってきた。

「んなわけないだろ!?」

「「怪しい…。」」

「紗枝も淳も俺を疑ってんのか!?」

「だって〜ねぇ、淳?」

「そうそう。」

こういう時だけ2人は意気投合するんだね…。

「何でもないって!!それよりさぁ、…」

私はこの話を終わらせたくて別の話題に切り替えた。


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