胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~



記憶が飛び飛びで…よく覚えていない。




ただ、それからただ歩いてた。



泣きながら、酒を片手に


ゆかりの名を呼んだ。




眠ろうとしても、去ってゆくゆかりの後姿が目に浮かび、


俺はその背中に叫ぶ…




どんなに追いかけても追いかけても


俺の声は届かず、



ゆかりは遠くに行ってしまう。






本当に大切なものが何なのか…


先生の言っていたことの意味がやっとわかった。






毎日幸せに暮らせるのも


笑って過ごせるのも


バイトを頑張れるのも


恵を心配してやれるのも…




全部



ゆかりがいたからなんだ。





ゆかりがいないと、


もう笑えない。


もう恵を守ってやることすらできない。



もう二度と人を好きになんかならない…





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