ヴァンパイアの花嫁 番外編①
「レオンっ!!!」


戸口にレオンの姿を認めたティナはふらふらと駆け寄ろうとする。


が、途中で崩折れそうになる。


床に身体を打ちつける前にレオンがティナの身体を支えた。


「ティナ!」


「レオン、レオン 良かった」


荒い呼吸を吐きながらレオンを見てにっこり笑った。


この笑顔を何度となくみたいと思ったことか・・・。


レオンは抱き上げるとベッドに向かう。


ティナの細く華奢な指先はぎゅっとレオンの服を掴んでいた。


ベッドの上にティナを座らせても握る指先は離さない。


「ティナ、もう心配は要らない」


優しくティナの背中を数回撫でるとティナの指先は服から離れた。



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