ヴァンパイアの花嫁 番外編①
フッと笑ってしまったのが聞こえたのだろう、ティナは飲むのをやめて顔を起こしレオンを見た。


瞳は元の空色に戻っていた。


「あぁ・・・元気になったね?」


「はい もう大丈夫・・・・」


そう言葉にするがジェイソンの恐怖がまだティナの脳裏から離れない。


どうなったのかもまだ聞いていなかった。



「もう心配する事はない」


ティナの口から垂れている自分の血を親指の腹で拭うと舐める。


「ジェイソンは・・・・?」


その所作にうっとりと見ながら聞く。


「ジェイソンは・・・君の胸を刺した後、私が殺した」


あの時の光景は心臓が止まってしまうかと思われるほどだった。


もう2度とあんな思いはしたくない。



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