加納欄の記憶喪失 シリーズ5
ヤクザかあんたは(-.-)


「やられても知りませんよ」

「大丈夫だって、武術でくるんだろ?そいつ。なら、こっちにも考えはあるさ」

 そう言って大山先輩は、ニヤッと笑った。

 あたしは、高遠先輩を見た。

 高遠先輩は、肩をすくめた。


 入院生活でかなり退屈してたはずだから、何を言ってもムリか。


「じゃあ、欄ともう少し煮詰めるから、仁はそれまでに治しとけよ」

 高遠先輩は、そう言って、部屋を出て行った。

 部屋には、また大山先輩と2人きりになった。

「あ、あの」

 なぜか、緊張した。

「さっきは、すみませんでした」

「なに?」

「あの、大山先輩の事”あなたに”なんて言っちゃって・・・」

「あぁ、その事。記憶があるならきっと怒ってるのかもしれないけど、ま、今はいいよ。記憶が戻って覚えてたら、その時に怒るわ。だから、気にすんな」

「すみません。記憶戻っても思い出さないでください」

「俺と欄は、どんな関係だったんだろうな」

 突然大山先輩が、話した。

「え?」


な、なんで突然?


なんて答えればいいの?


「な、なんだよ。そんなに驚く事なのかよ」

「だ、だって、だって、突然、お、驚きますよ。どうしたんですか」

「いや、別に。欄の事だけ、記憶ないんだから、考えるのは、当然だろ?」


まぁ、確かに・・・。


興味ないよりは、もってくれたほうが嬉しいけど。


「私と大山先輩の関係、ですか?そうですねぇ」

あたしは、わざと考えるふりをする。


どんな時でも優しい先輩です・・・。


「ガキ大将と奴隷?」


大山先輩の役に立つなら、どんな事もやり遂げてみせます・・・。


「猛獣使いと奴隷?う~ん・・・」

 あたしの、独り言が聞こえていたらしい。

「おい、すごい言われような、気がするんだけどな」

「いえいえ、こう、スッキリおさまるいい言葉が浮かんでこないだけで」

「よき先輩に出来の悪い後輩。とかは?」

「大山先輩の記憶が、それでちゃんとあってるなら、それでもいいですけど。でも、なんか、ずるいです。自分だけいい人なんて」

「ずるいって」
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