加納欄の記憶喪失 シリーズ5
なんで、そんなに、平然としていられるんですか?


さっきまで。


ホンノ5秒前には、あたしと、キ、キ、キスしようとしてたじゃないですか(>_<)


それを、どうして、こうも切り替われるんですか?


あたしの頭の中に、記憶がよみがえる。


あたしが、大山先輩と祥子先輩が、キスしてるって、勘違いした時も、おでこで熱計ってた。


まさか!?


まさか!?


それって・・・(-.-;)


でも、祥子先輩は、大山先輩のこと何とも思ってないって、言ったし。


すぐに訂正してくれた。

でも、今の大山先輩の態度、あれは、使いこなしてなきゃあんな冷静には、対処できないよ。


だって、突然だよ?



じゃあ、あの時、先輩達はキスしてたってこと?


イヤァ~(>_<)


考えたくない!


そうよ!!


考えなければいいんだ!


大山先輩は、あたしを選んでくれたんだもん。


あんな記憶なんて!


「この前紹介した真弓さんと、深雪ちゃんから電話ありましたよ。入院してるって言ったら、お見舞いに行きたいって」

 苫利先輩が、大山先輩に、報告をした。

 あたしの中で、何かが崩れる音がした。

「馬鹿っ!今報告するな!」

大山先輩が小声で苫利先輩をたしなめた。

「苫利先輩?それ、いつ紹介してあげたんですか?」

 あたしは、極めて冷静に聞いた。

 大山先輩は、苫利先輩に、何も話すな!と、目配せをしていたが、苫利先輩には見えていなかった。

「真弓さんは、2週間くらい前で、深雪ちゃんは3日前かな?」

 あたしの頬がひくついた。

「毎日ケータイに電話してきて、暇だから女の子紹介しろ~って、こっちは、先輩達の抜けた分、必死に仕事してるのにさぁ」

「へぇ~」

 あたしは、怒りに震えが起きた。

「あ、遠くの方で俺を呼んでる声がする」

大山先輩は、ダッシュであたしの病室を出て行った。

「大山先輩なんか大っ嫌い!」

 あたしは、大山先輩の背中に言葉をぶつけた。


 結局、大山先輩の気持ちがわからなくなった。


―おわり―

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