無色多彩
−…昔、あたしはよくこんな事をしょっちゅう思っていた

一つ目は、
”今日が来なかったら明日も無のだろうか“とか。

二つ目は、
”自分の色ってどんな感じなのだろう“とか。


二つ目の不思議にはよく悩まされた。

何故かって??
それは、あたしはよく人色に染まっていたから。
その方が楽だった
だって…、




自分自身に色を着けてしまうと相手の色が自分と混ざった時、一致しないでグロテスクな色になるのが嫌だったから。



でも、思いがけない事も沢山あった。

自分が望んだ色から、
思いもしなかった色にまで染まっていく自分に驚いた。


けどね、あたしは心までは染まらなかった
何故だろうね。


それは今のあたしにでさえ解らない。

けど、一つだけ確かな事がある。それは、
“自分を見失うのが怖かった”ということ。


所謂、「心を閉ざしていた」ってこと



だけどね、君に出会ってからはそんなに自分が病んでいたなんて忘れられた。

よく言えば、君があたしを救ってくれたんだよね


今だから言える事があるよ。

“ありがとう”




< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop