無色多彩
「今の佐山先輩だよね??てか、その前に琉依の元カレだよねー??」


「あー…うん。そうだけど」


椅子に座りながら莉奈に返事を返す。
あたしと一緒に莉奈も椅子に持たれる。



「じゃあなんであんなに素っ気なかったの??元カレだからってあそこまでする事ないと思うんだけど…」


スプーンを持つ莉奈の指は細くて長い。それに爪にはピンクのマニキュアが綺麗に塗られている



「元カレじゃないよ莉奈。ただのセフレだよセフレ」


お昼を食べ終わった生徒がどんどん帰って行く。

それでもあたしは、聞かれてもお構い無しに
その言葉を平然と口にする。



「はぁ…琉依さぁー佐山先輩で何人目??」

莉奈の溜息は本当に呆れ腐っていた。ま、顔も十分に呆れ顔だったけど



「うーん…10人以上??」

……
その後、馬鹿と言われたのは言うまでもないけどね。


「あたしは琉依のする事は止めないけどさぁ、セフレとかそういうのは辞めた方がいいよ??悪魔でもあたしからの忠告だからねー」




カレーを食べながら謙虚交じりに言う莉奈。


「んー…まぁね…」

そんな事を口にするものの、そんな事はちょっとしか思っていない。




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