身長差15センチの関係 3

「あ、少し待ちください」

姉弟を呼び止めた、化け猫の女生徒。

「記念品です、どうぞ」

粘土を焼いてつくったストラップ型のマスコットをくれる。

鈴璃には、手の形をした人魂っぽいおばけ。
弟には、まるっこい笑顔の狐のお面。

どちらも頭のところに紐が通してあって、今日のような祭りの場でぶら下げて歩くにはぴったりの可愛さ。

とくに弟が手にした狐はよくできていて、弟は狐をもらうと、狐に負けない笑顔で女生徒を見上げる。

「ありがとう」
「う、うん」

そのひと動作でぽわっとなる女生徒。

鈴璃は光の速さ、かつ、タンポポの綿毛の優しさで弟の腕を引いて、その笑顔を自分にむける。

「いいの貰えたね」
「うん」

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