婆ちゃんの恋物語
「何もあらへん。」
靖ちゃんが、部屋へ走って行ってしまってん。
うち、元旦やから、出来たら、病院に行きたかったんや。あかんかったら、せめて、電話出来ひんかって、誠さんに聞くつもりが、言いそびれてもた。
その上、靖ちゃん泣くし、今年は、何や、先行きが、心配な走り出しや。
「僕、見て来るわ。」
巧君が、靖ちゃんの後を追っかけて走って行ってもて、うちは、ため息ついて、事務所に行きよってん。
「麻ちゃん〜。」
交代に、誠さんが走ってきてん。白い息が、なんか、ふあって、うちの頭にかかった気がしたん。
「あれっ、靖ちゃんは、何処に行ったん。」
うちは、巧さんとのやり取りを話してん。
誠さん、しもたなあって言いながら、聞いてはった。
「巧、そんなん言う奴ちゃうってんけどなあ。なんか、オモニの何時もの話を、麻ちゃんと靖ちゃんに聞かれたんが、嫌やったんかなあ。」
「何も、思てへんのに。」
「僕らに、わからん悩みや、思いがあるからなあ。」
麻ちゃんが、誠さんと話してる頃、巧君が、うちらの部屋の戸を叩いてん。
何で泣いてしもたんやろ。
巧君の苛立った顔が、怖かったけど、それより、兵隊に行く言うた言葉が、悲しくて、悲しく、
涙が、勝手に落ちてたん。
「お邪魔します。戸開いてたから、勝手に上がらせてもうたで、あの、ごめん、きつい言い方してもたなあ。」
靖ちゃんが、部屋へ走って行ってしまってん。
うち、元旦やから、出来たら、病院に行きたかったんや。あかんかったら、せめて、電話出来ひんかって、誠さんに聞くつもりが、言いそびれてもた。
その上、靖ちゃん泣くし、今年は、何や、先行きが、心配な走り出しや。
「僕、見て来るわ。」
巧君が、靖ちゃんの後を追っかけて走って行ってもて、うちは、ため息ついて、事務所に行きよってん。
「麻ちゃん〜。」
交代に、誠さんが走ってきてん。白い息が、なんか、ふあって、うちの頭にかかった気がしたん。
「あれっ、靖ちゃんは、何処に行ったん。」
うちは、巧さんとのやり取りを話してん。
誠さん、しもたなあって言いながら、聞いてはった。
「巧、そんなん言う奴ちゃうってんけどなあ。なんか、オモニの何時もの話を、麻ちゃんと靖ちゃんに聞かれたんが、嫌やったんかなあ。」
「何も、思てへんのに。」
「僕らに、わからん悩みや、思いがあるからなあ。」
麻ちゃんが、誠さんと話してる頃、巧君が、うちらの部屋の戸を叩いてん。
何で泣いてしもたんやろ。
巧君の苛立った顔が、怖かったけど、それより、兵隊に行く言うた言葉が、悲しくて、悲しく、
涙が、勝手に落ちてたん。
「お邪魔します。戸開いてたから、勝手に上がらせてもうたで、あの、ごめん、きつい言い方してもたなあ。」