プリンセス*Magic



そんな社員の声を聞きながら、あたしは黙々と仕事に取り組んでいる。



あれから香川先輩に言われたんだ。


―――「詩音の真面目に仕事に取り組んでいる姿が好き」って。



だから、あたしは真剣に仕事に取り組むの。



そして…




「ねぇ、有末さん可愛くなったよね!」




あたしに話しかけてくれる人も増えた。


なんだか、あたし自身も性格が明るくなった気がしていた。




「なんだかなぁ。

詩音が人気者になりすぎて、寂しいんだけど、俺」



「か…香川先輩っ!」




突然聞こえてきた声に、あたしは身体を強張らせる。


同僚達はあたし達をニヤニヤした目付きで見てきた。




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