運命のヒト

二人の時間

二人で教室に向かった。


手はずっと繋いだまま・・・。

そこへ、大森と山田が来て、水嶋が嬉しそうに俺とのことを報告していた。

大森達に指輪を見せびらかせている水嶋がすっげぇ可愛く見えた。

まぁ、元々可愛いんだけどな。


それから、小田にも報告した・・・。

小田はなぜか泣いていた・・・。


「何で、小田が泣いてんだよ?」

俺がそう言うと、

「だって、嬉しいもん・・・。
 ずっと応援してたんだからぁ~」

「嘘つけ。最近知ったくせによー」

「違うよ~。
 ずっと前から薄々気付いてたよ!!」


俺と水嶋のこと応援してくれていたから嬉しかったらしい。


それから、そのまま手を繋いで下駄箱に向かった。

下駄箱に向かう途中、いろんな奴らが俺達のことを見ていた。


今までなら、こうして一緒に歩くことさえすげぇ気にしていて、少し離れて歩いてた。

だけど、もうそんなことする必要はない。


俺らは、胸を張って歩いた。



「何だよ、その手は~!!」

俺達を見るなり、健二はそう叫んだ。

「俺ら、付き合ってるから!!」

「そうなの~!!」

俺らがそう言うと、

「お前ら遅っせぇんだよ!!
 やっとかよぉ~!!」

健二はそう言って、俺と水嶋のことを喜んでくれた。


本当に幸せだと思う。

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