運命のヒト
・・・・・夢みたいだった。

水嶋とこんな近くにいられるのは。

だけど、俺はすぐに夢から覚めた。


俺の彼女の声で・・・。



「優士~!!!」

遠くから、神田の声が聞こえた。


「美鈴ちゃんじゃない!?」

水嶋はそう言って、立ち上がった。

「おぅ~」

俺も立ち上がり、神田の声のする方を見た。


神田の野郎!!!



廊下に出ると、見慣れた顔。


「優士~、何してたの?」

のん気にそんなことを聞いてきやがるし。

「別に何もしてねぇよ!!」

俺は、神田に八つ当たりをした。

「何で、怒ってんの~?」

神田は意味が分からないって言った。


当たり前だな。

これは、完全に俺の八つ当たりだからな。


「ってか、健二はどこにおるんや?」

「健二なら、さっき帰ったよ!」

「マジかよ!?」


健二の野郎も一体、どうなってんだよ?


ってか、さっきの健二に見られなくてよかった。


あと、図書室のことも・・・。


あいつ、すぐからかってくるしな。


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