運命のヒト

恋心

「おい!教室行くぞ!!」

「はぁ?何でや??」

そうとぼける健二。

あれからいろいろあって俺ももう3年になる。


俺には彼女がいる。

それにも関わらず・・・気になる人がいる。

それは・・・水嶋・・・。


「今日から、3年やぞ!」

俺がそう言うと、

「そっか、クラス替えあるしな~」

健二はそう言って、俺達は、二人で教室に向かった。


俺は心の中で祈った。


水嶋とまた同じクラスになれますように・・・。

って今さら願ってももう遅い・・・。


神田っていう彼女がいながら、俺は何を思ってるんだろう・・・。

だけど2年の時、同じクラスになってから、水嶋のことが気になって気になって仕方なかった。


久々の教室。


俺は自分の席に座った。

健二も真面目に自分の席に座っていた。


薄っぺらい紙が配られた。


俺は一番に、水嶋の名前を探した。


「おっ!俺ら、また1組やん!!」

健二が俺の耳元で、でかい声を出す。

「うるせぇよ!」


はぁ?また、健二と同じクラスか?


ありえねぇ・・・。


てか、なんでここにいんだよ??


そんなことより、水嶋は・・・。


あっ、あった!!


水嶋の名前も、俺と同じ1組にあった。


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