運命のヒト

強い想い

それから、健二は水嶋に話しかけるようになった。


きっと、あの約束を実行してくれているんだと思う。

だけど、悲しいことに・・・初めは全く相手にされてなかった。


俺は、そんな健二の姿を見て笑ってた。


健二が話しかけてもシカトを続ける水嶋。

それなのに、そんなこと気にもせずに健二は話しかけ続けた。


俺のためにそこまでするとは・・・。



だけど、いつの間にか二人は仲良くなっていって俺は少しずつ焦ってきた。


健二の奴、いつの間にか水嶋のこと馴れ馴れしく『桃子』って呼んでるし。


初めは、水嶋も健二のこと警戒してたくせに、今は健二のこと『健ちゃん』って呼んでる。


すげぇ笑顔で話してるし。


俺は、そんな二人が羨ましかった。


だんだん俺も水嶋のところに行くようになった。

そばにいれるだけで、嬉しくて心が満たされた。


俺は少しでも水嶋と仲良くなりたかった。


だけど、水嶋と話してるのはいつも健二で・・・。


俺は、水嶋となかなか話せないでいた。


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表紙・目次

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