ナルシストの隣
私の姿を見ていた周りの人の空気が変わり、檜山さんの右手も上がる。

檜山さんの右手が上がるのはその調子でという事。

その上がった手が左右に揺れるといい写真が撮れたという合図だ。

「お疲れさま」

発せられた一言で、安心し留めていた涙が流れ、そんな私の周りにはあっという間にたくさんの人が集まってきて、泣き顔を撮られた事なんて気付きもしなかった。

セット裏で一部始終を見ていた人物がいた。

修平だ。



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