シロップ×2 ガイドブック
(仕事中だったら悪いかな?)

時計を見る

21時を回っているし、平気だろう。

コール音の中、奈美は初めてヒロキに会った時の事を思い出していた

知的なエリートビジネスマン

そんな印象だった

事実、彼はしっかりしていて、下宿人たちの良きお兄さんという感じだ

(・・・・・・出ないな)

奈美はコール音に耳をかたむけた




金庫を開けた瞬間、非常ベルが鳴り響いた

(へぇ、防犯対策万全だな)

ヒロキは感心しながら、中にある札束を取り出そうと身をかがめた。

(・・・・・・電話だ)
バイブの振動に気付く

片手で札をつかみながら、電話に出るヒロキ

「もしもし」
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