シロップ×2 ガイドブック
「あ、ヒロキ?」

奈美が携帯を握りしめる

「・・・・・・あれ?なんか非常ベルの音してない?」

『そう?そら耳では?』

「ふ〜ん」

不思議に思いながらも、掃除の件を伝えた

「ね〜。みんな言う事きいてくれないんだよ」

『それはヒドい。注意しないとね』

「でしょ?ヒロキから言ってくれない?」

― 電話口でクスリと笑う声が聞こえた

『俺の出る幕じゃないさ。もう奈美は立派にウチの管理人なんだから』

「え・・・そ、そうかな?」
照れる奈美

『もちろん。自信持って!』

「・・・わかったぁ」

奈美は電話を切ると、腕組みをした
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