悪魔のいる教室
「……遊び行くのか」


ポツリと、悪魔が口を開いた。


「え? あー……うん」


……あれ?
なんでしょう、この空気。

妙な沈黙に、何かいけない事を言っちまったんじゃねぇかと少し焦る。


すると悪魔は、スッと右手を前に出した。

ちょうど『何かちょーだい』のジェスチャーみたいだ。


「鞄」

「……え?」

「鞄は」


……とりあえず、鞄を掴んでる右手を持ち上げてみた。

あからさまに『何やってんだこいつ』って感じで怪訝そうに眉を潜めらた所で、


「俺の鞄だ、バカ」


口でもしっかり暴言を吐かれた。


あぁ。
最初からそう言えよ、そう。

なんて呑気に言ってる余裕はなく、「え? あぁ……って、え?」とオロオロしてる私の頭上には、クエスチョンマークがポポポッと浮かんでるんだろう。


「えっと、あるんじゃない? 教室に……」

「持ってきてねぇのか」

「あ……うん」

「使えねぇ」
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