悪魔のいる教室
んなっ!? なんだと!?

使えねぇ、だと!?

おい!
それが仮にも女の子であり彼女である私に言う台詞か!?

悪かったな、使えなくて!!

ってか大体、そっちが勉強サボって教室来ないのが悪いんだろ!!
私の気持ち考えて来なかったのかもしれないけど!!

でも、サボるなら鞄くらい持ってけってんだ、このすっとこどっこい!!


「もういい。行け」


……ムギギギギギギィィィィ!!


今改めて、自分の性格を損だと思った。

私は口をあんぐり開けたまま悪魔を見上げる事しか出来なくて。

ついには言葉を飲み込み、居心地の悪いその場を立ち去ろうとした。


「ちょっ、えぇ? リュウくん、いいんスかぁ? ひなたちゃんと帰るつもりで、今まで待ってたんしょ?」


──え?


ヤスくんの声が、私の動きを止めた。


待ってた?

……私の事を?


見上げると、ヤスくんを睨んでたらしい悪魔とちょうど目が合った。

あんだけ鋭かった茶色い瞳が、僅かに揺れる。


「……いいからさっさ戻れ、ノロマ」


ぶっきら棒な台詞。

らしくない態度。

ピアスだらけの耳たぶを触る指が、落ち着きなさげに動く。


──……もしかして。

悪魔は、私に気を遣ったの?
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