悪魔のいる教室





「なんで遅れたんだ?」

「えっと、体育館シューズを教室まで取りに戻ってて……」


体育館。


結局授業に遅刻してしまった私は、ステージ前で説教されている。


傍らではバレーやバスケを楽しむ声。


早く参加したいなぁ。

なんて思いながら先生の話を聞いていた。



「まったく……次からは気をつけろよ」

「はい」

「あとは、佐久間だけか。

まったく、あいつは……このままじゃ単位取れないぞ」

「あ。佐久間くん、教室にいました……よ」



言った後に、

コレって言わない方がよかったのかな

と思った。


「なに?」と眉をしかめる先生。


「ホントか?」

「はい」

「そうか……」


……あれ。

なんだかイヤな予感。
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