それでもわたしは生きている
―何この子…しんどいんやろか?―

マジでそう思っていた。


それからも、ケンジは店に通い続け、店から保育園経由で家に送り届けてくれる。

店の中と、ほんの20分程の車中の会話の中で、お互いの事を少しずつ知っていった。



相変わらず疲れ切ってる私は、時々色んな事が嫌になる。

でも、逃げるわけにはいかないし、いつも気持ちは張り詰めていた。

それでテンションがガクッと下がる日もあるけど、勿論周りには気付かれない様振る舞ってるつもりだ。



いつもの様にケンジに送り届けてもらった。

「ほな、ありがとう!気ぃ付けて帰りな」

眠っているソウタを抱いて車のドアを開けた時

「ユウちゃん!」

「ん?何?」

「ドライブ…行く?」

「え?今から?アンタ明日仕事やろ?ここから帰るだけでも時間かかるのに!」

「俺は若いから大丈夫!ちょっとだけやけど、行く?」

「…うん…行く…」

ソウタを後部座席に寝かせて私はゆったりと助手席でくつろいだ。


ケンジは余計な事は言わない。
私の居心地のいい場所を黙って作ってくれる。

この時も、車を30分程走らせながら、時々楽しい話をして私を笑わせてくれた。



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