それでもわたしは生きている
ケンジは最後まで車のそばに残って誰かが降りるのを待ってる。



彼女…



心が…
痛い…



近くに住んでるからこんなこともあるよね。

野球があるから日曜の昼間会えないんじゃなくて、彼女がいるから会えなかったんだよね。


ケンジの事…
ナオキより誠実なんて…

有り得ないのに、野球の応援…私にお弁当作ってなんて、平気な顔で言うなんて。

お弁当…彼女が作ってるんや。

野球チーム皆の公認やねんね。
そういえば、4年付き合ってるって言ってたっけ。

女の子はあの子だけやった。

野球のユニフォームの集団の中で、チョコンと1人、特別な振りしてケンジの隣りにいるんやね。



―………―



「ソウタ!UFOキャッチャーのア○パ○マン取りに行こっか!」

「行く!ア○パ○マンア○パ○マン!僕が取りゅぅ!」



それからまた2ヶ月。

生活費が非常事態だ。

義援金を頂いて、家も確保してなんとかやってきたけど、どうやっても収入より支出の方が多い。

家賃が高いんだ。

6帖と4帖半の部屋、4帖半のキッチン。

母子家庭には贅沢なのか…

ナオキといた部屋はもっと広くて家賃は今の半分だった。

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