それでもわたしは生きている
「ヘェ…」

鉄分の点滴をしてもらうと、いくら薬を飲んでも治まらなかった頭痛が、ピタッとなくなった。

身体って凄いと思った。

血が減ると頭痛が起きたりして、何かあると身体はちゃんとサインを出してるんだ。

ちゃんと気付いてあげなきゃいけない。



先生と、2度目の抗がん剤の話をされた。

「先生…抗がん剤…したくない…」

「したくない?辛い?ん~、困ったね、まぁ、ひとまず検査してみよっか!」

「あぁ、検査…はい…」


検査もかなり痛い…

嫌だ…

嫌だ嫌だ嫌だぁっ!!


検査結果がでた。

「随分抗がん剤が効いたみたいだね。手術しよか!」

良かったぁ!

今度は本気の手術か…

嫌やな…



手術の準備は大変なものだった。

手術の際に輸血が必要になった時、人の血よりも自分の血が使える様、1リットル程の血を抜いて冷凍保存しとくんだ。


「1リットル!?出血多量で死んでまうわ!」

「大丈夫ですよ、500ずつ取りますから。間も1週間空けますからね」

「ヘェ…」



先生と看護師の2人掛かりで、ジックリと血を抜いていく。

前もって看護師から忠告を受けてた。

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