それでもわたしは生きている

周りのお友達も、先生も減っていき、最後に真っ暗な園内に先生と2人きりになったら…

ソウタは何を思うだろう。


ふと、弟のことがよみがえった。

弟はきっと、こんな幼い時から毎日毎日、孤独と戦ってたんだ。


重い足取りで電車を降りた。

私が行かなきゃ誰が行く。

ソウタは私を待っている。


お迎えに行くと子供達は、自分の母親の顔を見付けた瞬間、世界中の幸せを独り占めしてるかのような笑顔と勢いで、出入り口に向かってくる。

物凄いスピードのハイハイや、グラグラフラフラの、酔っ払いのような足取りで。

母親達も、両手を広げて向かえ入れ

『ただいまぁ!!』

と、親子の抱擁をしばらく満喫する。


ソウタも同じ。


違うのは私の方。


大喜びで近寄って来たソウタをサラッと交わし、1人1人に与えられたボックスへ行き、知らん顔でタオルやお着替えの洗濯物をカバンへ詰め込む。

そんな私にすり寄って、背中にしがみつき、よく分からない言葉で一生懸命私に話しかけて来る。

それも無視…

毎日そんな態度の私を見兼ねた先生がある日、サッとソウタを後ろから抱き上げ、私の胸の前にあてて

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