それでもわたしは生きている

「こんなにお母さんのお迎えを喜んでるんよ!抱っこしてあげなさい!!」

と言った。

渋々、無表情のまま抱いた。



ある日、午後から突然の大雨になった。

どうしよう…
自転車…

雨に多少濡れても、自転車でカッ飛ばして帰れば!

というわけにはいかない。

実は行きはラクだが、帰りは上り坂。

ひたすら自転車を押して帰っていた。

自転車のイスに座ってるソウタは大人しい。

だからベビーカーよりは遥かにラクだった。

自転車は駅に置いたまま、傘をさして歩いて帰ることにした。

が、よりによって週末。

いつもより沢山の保育園の荷物。
この日ばかりは先に買い物をしたスーパーの袋。
財布などが入った自分のカバン。
傘。

そして最後に、1歳半のソウタを抱く。


家までの道のりは徒歩20分。

タクシー…

とも思ったが、勿体ない。


体重40キロの、私の折れそうな細い腕は覚悟を決めた。


だけど、その覚悟はすぐに消えて無くなった。


ソウタが暴れる。

雨の中、重い荷物を持った私の腕の中で…

ソウタが暴れる…

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