秘宝-戦い-第Ⅰ幕

彼女は…


シオンは信用出来る。


「本当なの!?」
「少なくとも、わたしは手紙を見ていない。それに、書斎にも残っていなかった」

「なんで…」

「アズミ、アレンは決して嘘をつかない。私が保障する。…多分、手紙は宮殿の中にスパイがいて、捨てたのよ」
「宮殿の近くに住む住人からの田畑の報告は知ろうがどっちでも良かったんやな。…宮殿から遠い村の人々からの報告や連絡は、国王の信頼をなくす為、手紙を捨てたんか…」


宮殿近くに住む者は国王の様子がすぐ分かるから、信頼を失ったりはしない。
だが、遠い村の人々は国王の様子が分からないから手紙で報告する。
村の様子や…誰が連れさらわれたとか…。

その報告を王は知らない。
知らない間に手紙は捨てられ、何事もなかったかのようになっているのだ。

…そうして、国王は信頼を失い、王国はガタガタと崩れる。

敵はなんともずる賢い。


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