ありがとう、
こーへいの前をわざと通るようになってから3週間ぐらい経った、ある日の昼休み。

私は小百合と購買に行こうとして廊下を歩いていた。


のんきに


「あ、雲、ハートみたい。」

なんて言いながら。


そのとき反対側に見えたのは、白い髪が一際目立つ、あの人の後ろ姿。そして少しだけ重なって気付かなかった、女の子。


あ、あの子。
いつもあの人の周りに居る子の一人だ。


見てしまった。

ちらっとすれ違う瞬間の冷たい視線、それに立ちすくむあの子。


フラ、レタ・・・・?
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