恋愛上等!~不良な彼氏~
─ドキン
「奏斗…?」
奏斗の言葉に脈が一気に早くなる。
息も出来ないくらいに。
「俺…」
奏斗は少し離れたが顔は俯いたまま。
「な、んだよ」
私は黙り込む奏斗の顔を覗き込んだ。
…赤い。
え?大丈夫?
顔真っ赤ですけど…
私まで赤くなっちゃったじゃんか!
すると奏斗は俯いていた顔を上げ、まだ赤い顔をして私を見た。
「お前のことが好きだ、アホ」
……
…おい
告白した相手にアホはねぇだろ!!
まだバカの方がマシだ!
「…返事聞かせろ」
奏斗は赤い顔をしたまま睨んで言った。
…その顔は全然恐くないよ?
もちろん返事なんて決まってんじゃん…
「私も好きだ、バカ!!」
私がそう言うと、奏斗は一瞬目を見開いたが直ぐに目を細めて笑った。
「もっと可愛らしく言えよ」
そう言って奏斗は柔らかく微笑むと、私を腕の中に引き寄せた。
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