恋愛上等!~不良な彼氏~
「早く言いなさいよ」
「フッ!まぁそう焦るな。ゆっくりと話してやるから」
ブリ子は腕を組むと、下から私を睨んだ。
奏斗と話したいのに私が割り込んで、私が邪魔みたいだ。
……ん?
違う違う!邪魔なのはブリ子だろ!
ブリ子が私と奏斗の二人の時間に割り込んできて…
「早くしてちょうだい」
「…私、いいこと考えたんだよね」
ブリ子の迫力に負け、私は早く自分の考えを伝えることにした。
…女って恐いね。
(人のこと言えない)
「いいこと?」
ブリ子は片眉をつり上げ、私に聞き返した。
奏斗もその言葉にパンを食べていた手を止めて私を見ている。
「そう、いいこと!
ブリ子!私と…
勝負しろッ!!」
ブリ子は一瞬キョトンとなったが、すぐに真面目な顔で私を見た。
「…いいわよ。つまり、勝負をして勝った方が奏斗くんをゲットできるってわけね」
ブリ子はフッと笑って言った。
「私が勝ったら奏斗を諦めてもらう。つーか一生近付くなッ!」
「分かったわ。私が負けたら潔く身を引くわよ」
決まりだ。
この勝負、絶っ対に負けるわけにはいかない。
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