あの時に戻れたら【短編】
おじいちゃん…おじいちゃん達も寂しいんだよね。一人息子だもんね。おじいちゃんの背中に手を置いた。

「おじいちゃん、おばあちゃん。加奈子がいるからね…」



そして、決心した。お父さんが死んでこんなに意気消沈した家族を見て、私はお父さんがいなくなってもみんなが笑って暮らせるように、お父さんに伝えなきゃいけない事がたくさんあるんだって。だからお父さんに会いに行こうって!



もう1度時計の前に立つと時計に話し掛けた。



「時計さん…時計さん。もう1度お父さんに会わせて。」






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