それは、輝く星空のように
「遅えよ」


駅の改札を出た途端に、罵声を浴びせられた。


「時間厳守」


「決めてませんよ。ていうか、勝手に電話切ったでしょ」


「用件は伝わっただろ」


何だか、落ち着きがない。


いつも、淡々と事態に対処しそうな彼だが、今日はどこか雰囲気が違う。


いい意味で、年相応に見えた。


「行くぞ」


黒のコートを翻して
歩き出す。


「どこに」


「・・・・・・」


ピタリ、と動きが止まる。

「・・・星見の丘」


背を向けたまま答えて、再び歩き出す。


わたしも追いかけるように続いた。


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