迷子のコイ
「あのままじゃ、
アイリのほうがどうにかなっちゃうよ!」
普段から華奢なアイリの体は
事件後、
食事もほとんど摂らないようになったせいで
やせ細り、まるで病人のようだった。
「・・・ごめんな、ナギ・・・。
アイリのこと、たのむな」
俊哉はあたしの肩にポンと手を置き言った。
「・・・カケルのためにも、
負けられないんだ」
強い目をしてそう言う俊哉は
今まで見たこともないくらい
『男のヒト』の顔をしていた。
――――俊哉を見送ったその足で
病院へと足を運んだ。
あの日からずっと
病院の中庭、
カケルの病室を見守り続けるアイリに付き添っていた。
夕方になると、
その日は雨が降り出した。
傘のないアイリを連れ、
無理矢理家へと帰らせた。
雨はどんどん雨足を激しくする。
昼間、あんなに晴れていたと思えないくらいに・・・。
TRRRR TRRRR・・・
電話が鳴った。
「はい、高原です」
「あ、ナギちゃん? ゴメンね、遅くに・・・」
アイリの、母親からだった。
アイリのほうがどうにかなっちゃうよ!」
普段から華奢なアイリの体は
事件後、
食事もほとんど摂らないようになったせいで
やせ細り、まるで病人のようだった。
「・・・ごめんな、ナギ・・・。
アイリのこと、たのむな」
俊哉はあたしの肩にポンと手を置き言った。
「・・・カケルのためにも、
負けられないんだ」
強い目をしてそう言う俊哉は
今まで見たこともないくらい
『男のヒト』の顔をしていた。
――――俊哉を見送ったその足で
病院へと足を運んだ。
あの日からずっと
病院の中庭、
カケルの病室を見守り続けるアイリに付き添っていた。
夕方になると、
その日は雨が降り出した。
傘のないアイリを連れ、
無理矢理家へと帰らせた。
雨はどんどん雨足を激しくする。
昼間、あんなに晴れていたと思えないくらいに・・・。
TRRRR TRRRR・・・
電話が鳴った。
「はい、高原です」
「あ、ナギちゃん? ゴメンね、遅くに・・・」
アイリの、母親からだった。