妹なんていらない
「思った通り、まだなーにもないわねぇ」




雨宮は、空き部屋を見渡してそうつぶやいた。



空き部屋はダンボール箱が何個も置いてあるだけだった。



まあ、誰も使っていないから当然といえば当然だ。



元々我が家は二世帯住宅のつもりで作ったから祖父母の部屋が設けてある。



しかし、祖父母はまだまだ元気で自宅に住んでいるため我が家の祖父母用の部屋は空いている。



今回、雨宮にあてられた部屋はその部屋だ。




「さあて、と。

荷物の整理でもしよっかな。

高橋くん、悪いんだけど手伝ってくれない?」




けらけら笑いながら言う雨宮。



思わず顔をしかめる。




「………お前、本当に悪いって思ってるか?」



「あれぇ…?

何だか嫌われちゃってる?」




俺はその言葉を無視してダンボール箱を開けた。
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