妹なんていらない
俺は、そんな雨宮を横目で見ながら、ため息まじりにつぶやいた。




「お前さあ…何でそんな、人を怒らせるようなことばかりするんだよ?」



「え?」



「そんなことしたって何も意味ないだろ?

なのに、わざわざ…」




こいつの性格は悪い。


人をからかうのは、その性悪なところと言える。



…けれど、理解できないことがある。



俺は、自らそういうことをする必要性を感じない。



自ら嫌われるようなことをする必要性を感じない。



こいつの性格の悪さってのは中身じゃなくて行動によるものなんだ。



なら、中身までもが悪い、と俺は言い切れないと思う。



だから、




「………昔々、あるところに、一人ぼっちの子供がいました」




唐突に雨宮が口を開いた。



ベッドに座り、足をぶらぶらさせながら雨宮は若干うつむいた。
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