妹なんていらない
「そして、ふと思ったのです。


いい子なんて意味がないんだ。

なら、悪い子になってしまえ。

人を困らせる、悪い子に」




そのとき、何かがつながった気がした。



俺はハッとして雨宮を見た。



まさか、この話の子は…




「すると、どうでしょう。

悪いことをしたら誰かが自分を怒ってくれます。
叱ってくれます。

自分を見てくれます。



そして、こう思いました。

悪いことをして、誰かが見てくれるのなら、悪い子になるのはいいことじゃないか。

幸せなことじゃないか。



いい子にしてても誰も見てくないけど、悪い子なら見てくれるのだ。


その子はそう信じました。


そうしてその子は、悪い子を演じるようになったのでした。



………めでたしめでたし」
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