妹なんていらない
母さんがオロオロし始める。



ごめん、母さん。



俺、この前の模試ヤバかったんだ。


だから………




「いいですね、海」




だから、何でお前が入ってきやがるんだ?



俺がめんどくさそうに見ると、雨宮はニコニコ笑いながら言葉を続けた。



「私、海に行きたいと思っていたんです。

私の気持ちを察してくれたんですね…ありがとうございます」



「か、薫ちゃん…」




まずい。


なんか一気に反論できない空気になっている。



なんだこのB級感動モノみたいな感じは。
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