妹なんていらない
そこからは雨宮の独壇場。



俺と美波の反論を子供をあやすかのようにうまく受け流す。



そうなっちまったらおしまいだ。



あとは流れ作業で決定→日時→人数→海みたいな感じで今に至るわけだ。



俺は勇人を無理矢理誘い、美波はしぶしぶ千鶴を誘い、とまあ、そんな感じ。





   ◇





「海〜〜〜!!!」




妙にはしゃぐ千鶴は、海に向かってそう叫んだ。



ここを山と勘違いしているんじゃないだろうか。



そんなこと叫んでも海〜〜〜!、だなんて山びこのように返ってくるわけないのに。




「海〜〜〜!!!」




なにぃ!!?


マジで返ってきやがった!!?
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