妹なんていらない
「はい、高橋くん」



「サンキュ」



雨宮から飲み物を受け取ると、それをさっそく飲む。



うむ、うまい。


やはり動いた後は飲み物が格別にうまいな。



「それにしても…

いやあ、高橋くん、なかなかのロミオっぷりだったねぇ。

最後にジュリエットに殴られるロミオ。

あれは傑作だったなあ」


「ごふっ!?」



思わず吹き出す。



「………このタイミングで言うのはわざとか…?」



「あれえ、なにか変なこと言ったかなあ?」




わかっちゃいるが、わざとだ。



まあ、こいつの言動なんて八割方わざとか冗談なんだがな。




「こいつが悪いのよ。

この、人をエロい目で見やがるエロス大魔王が」



「誰がエロス大魔王だ!?」



「「あんた」」




何で………雨宮まで、とは言えなかった俺だった。
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