必要性
「わー!!!待って待って待ってっ!!!…っ!お風呂っ…!お風呂入るからっ!」
間一髪、というところで彼の腕から逃げ、慌ててベッドから離れる。
「ふーん?じゃあ行こ…「一人で入る!」
彼が言い切る前に、そう宣言して、風呂場に駆け込んだ。
勝った…!
これで彼も入ってはこれないだろう。
さっき彼も言った通り、私は“初めて”なのだ。
付き合うのも、
手を繋ぐのも、
キスするのも、
抱き合うのも、
…ましてや一つになるだなんて…!
まだ少し気持ちの準備をさせて欲しいのが正直だ。