必要性
どうしよう…
すっごい気になる!
せめて彼が煙草を調達に行っていれば、取りに行けるのだが…
さっき、入ったときにかけた扉の鍵をあけ、少しだけ隙間をつくり、部屋の様子を伺う。
誰も…いない…
チャンスだ!
私は慌てて、さっき脱いだ浴衣を羽織り、裾に気を付けながら、自分の荷物が置いてある位置まで駆けた!
…つもりだった。
前に進むはずの体が後ろの方に腕から順に吸い込まれていく。
「やっぱり出てきた!」