必要性

明らかにワタシを見て、彼は驚愕のため目を見開いていた。



「え…?なに……?」



もう一度、今度は、彼にきちんと問いかけの意を込めて、発言した。



「ぉ…おまえ…そ…その背中…」

「え―――…?」



私はてっきり、私の体か私の足下に虫か何かがあると思って、問いかけたのに対して、彼は明らかに私の背中のナニかを見て、悲鳴をあげたらしい。



私は怖くなって、急ぎ、洗面台に取り付けてある大きな鏡に、自分の背中を映し出した。

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