許嫁
「わかった」


気持ちが通じたのか、彼は納得してくれた。


「ありがとうございます」


深々と頭を下げる。


「名前は?」


「シンデレラ」


名乗るべきでない事は、十分承知している。


それでも名乗らずにはいられなかった。


「俺の本当の名は、ギルフォード」


「ギルフォード」


復唱して名前を心に刻みつける。


「そのうちお前を迎えに行く」
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