出会う確率の方程式
「睦美」

メグは、勇気の胸にもたれながら、後ろ手であたしの腕を握った。

「本当は…あなたに、言わなければいけないことがある」

「メグ」

「一年前…あたしから、あんたに話しかけたのには、意味があったの…。あ、あたしは…ウグ!」

メグの口から、血が流れた。

「メグ!」

「睦美!」

動揺するあたしの腕を、しっかりと掴み…メグは言葉を続けた。

「あたしは、本当の好きな人がいたの!それが、勇気!」


「え?」

「だけど…それは、一年後に、やってくる人。出会った頃のあんたは、知らない」

メグは悲しく…微笑んだ。
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