出会う確率の方程式
「睦美…ごめんね」

メグはそう言うと、その場でゆっくりと崩れ落ちていく。

「恵美!」

勇気が、メグを受け止めた。

「勇気…」

メグは、勇気の腕にもたれながら、微笑んだ。

潤んだ目で、勇気を見上げ、

「あんたには、さよならは言わない。未来で…また会いましょう」

最後の力を振り絞って、メグは手を伸ばし、勇気の頬に触れようとした。

「だけど…今度は…せめて…あたしと少しは…」



メグの言葉は、最後まで発することはできなかった。

「メグ!」

勇気の腕の中で、メグの体は消滅した。


その最後は、まるで…メグという人間がいなかったと思わすように、あっさりと…消えた。
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