出会う確率の方程式
動かなかった足が、突然あたしを飛び出させた。


気付いた時には、あたしは勇気とユウヤの間に立っていた。

「もうやめて!」

あたしは勇気に背を向け、盾になるように両手を広げると、ユウヤに叫んだ。

(そうよ!)

やめさせないといけない!

なぜか…あたしに恐怖の感情はなかった。

あたしは、こうしたかったのだ。

ずっと…昔から。

しかし、そんなあたしの行動を、ユウヤはせせら笑った。

「無理だね。君らの命で、諦めるほど、安くはないのでね」

ユウヤの筋肉が躍動し、腕がさらに倍の太さになった。

「心配しなくていいよ。一部は、傷一つつけないからさ」
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