出会う確率の方程式
「心配しないで…。大丈夫だから」

耳許で、勇気の声がした。

「あ…」

勇気の声を聞いた瞬間、あたしの力は抜けた。

恐怖感さえも。


あたしはゆっくりと、目を開いた。

「!!」

目の前に、巨大な拳があった。


「き、貴様!」

血管が浮き上がる程力を込めているユウヤの拳を、

男にしては、か細い勇気の手が、受け止めていた。
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